お酒をよく飲む人にとって、健康診断で最も気になる数値が「γ(ガンマ)-GTP」。 肝臓での解毒に関係する酵素で、肝臓や腎臓、すい臓などの細胞に含まれている。 これらの細胞が傷ついたとき、血液中に流れ出てきて、血液検査の数値が高くなる。
お酒好きの約半数の人、アルコール性肝障害がある場合は すべての人の数値が上昇するγ - GTP。 毎年のように基準値をオーバーしている人は、 「次の健康診断こそ、ぜひ正常範囲に収めたい」と思っているのではないか。
そこで、ある身近なものをよく食べて、健康診断に備えてみてはどうだろう。 秋から冬、どこのスーパーの食品売り場にも並ぶ温州ミカンだ。

2005年、農研機構に所属する果樹研究所は、 国立長寿医療研究センターなどと興味深い共同研究を行った。
まず、γ - GTPとアルコールとの関係を明らかにするため、 お酒をほとんど飲まないグループと、 毎日ビールの大瓶1本以上を飲むグループのγ - GTPの数値を比較。 すると、飲まないグループと比べて、飲むグループの数値は約2倍も高かった。
次に調べたのは、γ - GTPとミカンとの関連性。 お酒を飲むグループのなかでも、ミカンが出回っている時期、 週に数個しか食べない人の数値は平均58.9IU/Lだった(基準値は0~50IU/L)。 これに対して、毎日2~3個以上食べている人の平均は、33IU/Lとはるかに低かった。
ミカンのγ-GTPに対する抑制効果は、カロチノイドの一種である 「β(ベータ)-クリプトキサンチン」の効能だと見られている。
β - クリプトキサンチンは、柑橘類のなかでもミカンに特別多く含まれていて、 抗酸化作用が強い物質。 活性酸素の発生を抑えて、肝臓などの機能を正常に保つ働きが期待できる。
がんや糖尿病など、生活習慣病の予防効果もあるβ - クリプトキサンチン。 ミカンがない時期には、100%ミカンジュースを飲むのがおすすめ。 |